２００６年は欧州でPND市場が急伸した。続いて２００７年には米国でPND市場が急伸した。そして中国、アジア市場へと拡大が続いている。日本においてもPNDが続々と登場してきている。
PNDがこれほど世の中に受け入れられた理由は何か。それは価格の安さ、どこでも使える、ネットでの購入、取り付けやすさ、量産による大量供給、等等幾つも上げることが出来る。それだけナビがユーザーを惹きつけるアイテムであったことである。時代がそれを要求していたのである。
PNDが今後のナビ市場を大きく変えることは必定である。OEMナビにおいてもPNDの長所を取り入れる動きが出ている。ナビのPND化が起きようとしている。DVD、HDD主流のOEMナビであるがメモリー価格の急低下もあり、メモリー（SSD）ナビに変わろうとしている。メモリーはリライタブルであることから音楽、テレマティックスにも好影響を与える。
既にリライタブルのHDDナビとそれに応じたテレマティックスが浸透している日本市場は世界のナビ市場の行く末を実現している。ナビ、テレマティックスのショーウインドーといっても過言ではない。
日本市場は工場装着ナビの時代が到来してきた。カメラ技術、地図差分更新、テレマティックスを装備することで、実質的には標準装備並の普及に入ろうとしている。一方、コンパクト、軽市場ではPNDの普及が始まろうとしている。ナビの二極化が進もうとしている。
世界はDVD、PNDからSSDへと移行しようとしており、日本はDVDからHDDそしてSSDへと移行する。世界と日本では世代の移行が異なる。そのギャップをどう埋めるかが問題である。Sophisticateされた日本製品と、価格志向の海外市場とをどのように整合させるかが問われている。
このレポートは今起きている世界のIn-Car-Computing市場の現状を分析し、将来を展望したものである。
調査の手法は関連市場各位、海外のモーターショー及びコンファレンス、ICTに関する展示会及びコンファレンスにて取材を行った。ご協力いただきました皆様に感謝いたします。本レポートが関連市場各位のご参考になれば多大の喜びであり、且つご意見を賜ることを希望いたします。
２００８年６月 株式会社SRDジャパン
目 次
第１章、世界In-Car-Computing市場の現状と予測 1
１−１，世界In-Car-Computing市場概論 1
１−１−１，日本市場 4
１−１−２，欧州市場 5
１−１−３，北米市場 6
１−２，世界In-Car-Computing市場の時系列考察 7
＜記憶メディアとしてのNAND型メモリーが引き起こす構造変化＞ 7
＜画期的なインターフェース革命の時代に＞ 8
＜セルラーナビ vs コネクテッドPND vs モバイルインターネットデバイス＞ 8
＜通信と放送の取り込み＞ 9
１−３，世界In-Car-Computing市場予測 12
１−３−１，世界In-Car-Computing市場出荷台数予測 12
１−３−２，世界In-Car-Computing市場販売金額予測 14
１−３−３，三極のIn-Car-Computingの市場推移 17
１−４，日本In-Car-Computing市場予測 21
１−５，米国In-Car-Computing市場予測 23
１−６，欧州In-Car-Computing市場予測 25
１−７，世界In-Car-Computing市場参入企業 27
１−８，世界ナビゲーション流通マトリックス 29
１−８−１、OEMナビ調達分析 29
１−８−２、ナビサプライヤー分析 31
１−８−３、PNDサプライヤー分析 33
１−８−４、テレマティックスサプライヤー分析 34
１−８−５、レンタカー市場分析 35
第２章、世界カーナビゲーション市場 36
２−１，欧州カーナビ市場 36
２−１−１，欧州カーナビ市場動向 36
２−１−２，欧州ストレージ別市場動向 38
２−１−３，欧州ディスプレイ表示別市場動向 40
２−１−４，欧州流通別市場動向 41
２−１−５，欧州の純正ナビマーケット 42
２−１−６、欧州の市販ナビマーケット 44
（１）PNDの販売動向 44
（２）メモリーストレージナビ 46
２−２，米国カーナビ市場 47
２−２−１，米国カーナビ市場動向 47
２−２−２，米国ストレージ別市場動向 48
２−２−３，米国ディスプレー表示別市場動向 49
２−２−４，米国流通別市場動向 50
２−２−５、米国の市販ナビマーケット 51
２−３，日本カーナビ市場 52
２−３−１、日本カーナビ市場動向 52
２−３−２、日本ストレージ別市場動向 55
２−３−３、日本流通別市場動向 57
２−３−４，日本市場マーケットシェアー分析 58
１）２００７年のマーケットシェアー 58
２）２００８年のマーケットシェアー分析 60
３）デンソーの分析 61
４）アイシンAWの分析 61
２−３−５，日本カーナビ市場構造分析 63
１）日本カーナビECU市場分析 63
２）日本市販市場分析 65
３）日本ディーラーオプション市場分析 66
４）日本メーカーオプション市場分析 67
５）輸出仕様車カーナビ市場分析 68
２−３−６，流通形態別市場分析 70
２−３−７，カーナビ輸出構造分析 71
１）欧州輸出市場分析 71
２）北米輸出市場分析 72
３）中国他輸出市場分析 73
２−３−８、日本市販カーナビの最新動向 74
第３章、ポータブルナビゲーション（PND）市場 78
３−１、欧州/米国/日本PND市場の動向 78
３−２、アジア/オセアニアPND市場の動向 80
３−２−１、アジア/オセアニアPND市場予測 80
３−２−２、中国PND市場 82
３−３、PNDの高機能化競争 83
３−４、TomTomの分析 88
３−４−１、TomTomの現状 88
３−４−２、TomTomの販売分析 89
３−４−３、TomTomの販売台数 90
３−４−４、TomTomの開発戦略 91
３−４−５、TomTomの課題 93
３−４−６、TomTomのOEM戦略 94
３−４−７、TomTomGO910の機能 94
３−５、Garminの分析 98
３−５−１、Garminの現状 98
３−５−２、Garminの販売分析 99
３−５−３、Garminの販売台数 100
３−５−４、Garminの開発戦略 101
３−５−５、Garminの課題 102
３−５−６、GarminのOEM戦略 103
１）Garmin/パナソニック 103
２）Garmin/ケンウッド 103
３−６、Magellan 104
３−７、Navman 105
３−８、BoschBlaupunkt 106
３−９、日本メーカーの海外PNDの現状 107
３−９−１、アルパイン 107
３−９−２、クラリオン 108
３−９−３、パイオニア 108
３−９−４、富士通テン 109
３−９−５、ケンウッド 110
３−１０、OEMナビでのPND採用の動向 111
３−１０−１、PND純正化の課題 111
３−１０−２、トヨタ 111
３−１０−３、ホンダ 113
３−１０−４、日産 113
３−１０−５、Fiat 114
３−１０−６、VW 116
３−１０−７、SEAT 116
３−１０−８、BMW 117
３−１０−９、Johnson Controls 118
第４章、世界テレマティックス市場 119
４−１、世界テレマティックス市場動向 119
４−１−１、市場の構造 119
４−１−２、市場の推移 120
４−１−３、市場の現状 122
４−２、テレマティックス日米欧機能比較 123
【BMWテレマティックス】 123
【GMOnstar】 123
【FordSync】 123
【トヨタG-BOOK】 125
【ホンダInternavi Premium Club】 126
【日産Carwings】 126
４−３、新たなテレマティックスコンテンツ 127
４−３−１、地図差分更新 127
４−３−２、災害関連情報 129
４−３−３、リアルタイム交通情報 130
４−３−４、医療関連情報 130
４−３−５、燃料価格情報 130
４−３−６、車両診断情報 131
４−３−７、フルインターネットアクセス 131
第5章、世界セルラーナビゲーション市場 132
５−１、世界セルラーナビゲーション市場分析 132
５−２、セルラーナビとPNDの比較 134
５−３、セルラーナビ市場の動向 135
５−３−１、米国セルラーナビ市場の動向 135
５−３−２、欧州セルラーナビ市場の動向 136
５−３−３、日本セルラーナビ市場の動向 137
５−４、世界セルラーナビベンダーの戦略比較 138
５−４−１、世界セルラーナビ各社の比較 138
５−４−２、Garmin nuviFone 140
５−５、セルラーナビに革新を与えるテクノロジー 141
