上海でOlympicomと呼ばれるチャイナユニコムの主催による通信の展示会が6月21日から23日に光大センターで開催された。
モトローラ、ノーテル等の通信インフラ関連から、コネクタ、電源等の電子部品メーカーまでが参加しており大規模なものである。
丁度ユニコムがニューヨークに上場した日であり、加入者1千万を達成したことで、中国の第二電電も順調に発展している様子が窺える。

展示会から印象に残った点を次にまとめてみる。
1)、3G
 世界から注目を浴びている中国が3Gでどのようなシステムを採用するかという点であるが、 インフラメーカーのコメントを総合すると次のように考えられる。
W-CDMA、cdma2000あるいは中国アレンジの3Gにするかは政府がまだ決めていない。 それにより、各インフラメーカーが自信に有利になるように独自に売り込みを図っているようである。 主に米国勢はcdma2000を推奨しており、その前段階としてCDMA-ONEの早期導入を推進している。 欧州勢はW-CDMAを推進している。シーメンスは中国独自の仕様を反映させたシステムを当局と共同で開発している。 最も先行しているモトローラは全方位外交で現状のGSM展開で新たな提携を広げている。
2)、中国インフラメーカー
 中国のセルラーのインフラは巨龍、大唐、中興、華為の4大メーカーが認可されている。各社とも人員1万人、売上げも 5百億円規模に達している。主に広東省の企業である。 GSM、CDMA、3Gとすべて独自で開発を進めており自信を深めている。価格は海外メーカーに比べると50%は 安くできるとのことで、政府も育成政策を取っており発展は約束されている模様である。
3)、携帯電話
 携帯電話はモトローラとノキアの一騎打ちという様相が深まっている。両社が各30%近いシェアーを有している。 このことから新製品競争は激しく、各社の最新モデルが投入されている。価格は最新モデルで5万円程度、 旧モデルで2万円程度と日本に比べて高い。 生産価格が1万円前後と言われているので端末でも利益が出るものと思われる。 組立生産はすべて中国内で行われており、各社が数量を割り当てられている状況は従来通りである。
4)、中国携帯電話メーカー
 科健、廈華、波導、中興等が展示をしていた。欧米のメーカーが技術を供与していることから内容は 海外メーカーと大差はないとのことである。市場価格も1500元前後と海外ブランドの旧モデルと変わらない。 各社とも今年は少なくとも50万台は販売する計画である。
5)、モバイルインターネット
 既に上海ではチャイナテレコムもユニコムもWAPサービスを導入している。特にシーメンスが上海に拠点を 有しており素早く対応している。上海の家庭の大半が株取引をしているのでWAPも急速に広がると予想される。 モバイルコマースのサービスは今年末からユニコムは投入するとのことである。
6)、中国製部品
 携帯電話関連の中国製部品は主に充電器、外装等に限定されている。大半が欧米日の部品で占められている。 各社とも国内調達率50%を謳っているが、海外メーカーの合弁工場から調達している。部品不足は中国でも深刻な問題のようである。 写真はチャイナユニコムのブースで1000万戸の加入者を誇示している。



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