2000年6月6日から4日間、シンガポールでアジアテレコムが開かれた。
毎年のようにじっとりした暑さはなく、さわやかな気候で夜半は肌寒さが感じられた。
次にこの展示会及びコンファレンスの印象を述べる。
1,WAPの本格的なサービスの実施
 シンガポールの三つのオペレーターともWAPサービスを投入しており、ワイヤレスインターネット が立ち上がってきた。現状では加入者は3社で5万人未満と低迷しているものの、年内にGPRSの 高速パケットサービスが導入されることで急速に普及すると予想される。しかしながら、日本に比べて端末価格が高い、 コンテンツが少ないことで加入者の10%を超えるのには時間がかかると思われる。香港なども同様である。
2,Iモードへの評価
 ドコモがブース及びコンファレンスでIモードを紹介しており、既に730万人もの加入者を獲得したことが 驚きで迎えられていた。各様にtremendous successとして評価されているが、何故日本で成功したか、 Iモードが日本以外でも広まるのかが常に議論の対象とされていた。PDC標準で独自の標準を選んだ日本が再び 独自に何か始めたというのがアジアの一般的な雰囲気である。
3,欧州GSM端末メーカー
 ノキア、エリクソン、モトローラという3強以外にシーメンス、アルカテル、フィリップスの二番手群が本格的 に進出してきている。デザイン、小型化、多機能、端末バリエーションという点で差を詰めつつある。
アジアメーカーでは三星が二番手群に入ってきている。日本メーカーでは松下通工が参入しているが端末 バリエーションが揃っていない。日本メーカーすべてが次世代の3Gへ戦略軸を移していることが伺える。
4,W-CDMA
 インフラではエリクソン、ノキア、モトローラ、ルーセント、アルカテル、シーメンス、Nortelが紹介していた。
日本の富士通、NEC、松下通工は欧米メーカーと提携することで市場に参入している。日本メーカーのW-CDMAでの先行技術、 欧米勢のGSMでの経験が提携関係を生んだのであろう。アジア各国の3Gは2003年にまでには揃うというのが参加者の見方である。
5,Bluetooth
 話題のBluetoothは展示の一角を占めており、各社のブースでも説明されていた。2000年秋には商品化が エリクソン等から始まると説明されている。一年前から見るとデバイスが小さくなり、モジュールは親指大、アンテナ部は爪大まで小型化が進んだ。
写真はモトローラの次世代キーボード付きスマートフォンである。



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